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「いつあげようか迷ったんだけど…。」
了はそう言いながら座ってるあたしに近付いてきた。
機嫌の悪さと変な寂しさが同居するあたしはきっと不貞腐れた顔だったと思う。
了はあたしの目の前までくるとあたしを股の間に挟むように座った。
ちょっとだけ……ドキドキする。
それがちょっと悔しくてあたしは了から顔を逸らした。
了はそんなあたしの仕種なんて気にも止めず、ずーっと握り締めていた学ランをあたしから取り上げた。
了はあたしから取り上げた学ランを自分のすぐ隣りに置いた。
ニャァ~
ハヤテが身震いして鳴く。
「はい。」
了があたしの首の後ろに手を回して言った。
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