突然

12/12
前へ
/13ページ
次へ
私は、ロイの頭をなでてやった… ロイは、気持ちよさそうな顔をし、眠った… 私もそれにつられうとうとと眠ってしまった。 『…きろ…。起きろ…、ヒカル…』 麗の声で私は、目を覚ました。 『あれ…麗なんでここにいるの?』 『はぁ~、お前なぁ…もう、いいや。それよりそのままだと風邪引くぞ!』 『あっうん、今ロイと寝てたんだ…それにしても、ロイ寝過ぎだな。ロイ!下に行くよ。ロイ?ねぇ、ロイ… 麗…!ロイが起きない…』 『えっ!嘘だろ。ロイ、行くぞ!どうしたんだ?』 麗がそっとロイに触れて、一瞬驚き、悲しげな顔で私を見た。 『麗?どうしたの?』 『ヒカル…ロイが…死んでる…』 低い悲しい声で、そういって下を向いた… 私は、その言葉が刃物のように私に突き刺さり、私は、その場に崩れ落ち何が起こったのか、頭の中が真っ白くなり、ただ涙を流していた。 『…おばさんに言ってくるから、お前は、ロイの側にいろ。いいな。ヒカル…』 私は、ロイの側に寄り添い、涙を流し、ロイの名前を呼び続けていた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加