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カツヤの変化
―最近アラタはあの祖父さんとこにちょくちょく通っているみたいだ。
俺には一回も家に呼んだことないのにあのジジイ…。
アラタは確かに父親にそっくりだし、頭も良い。
それにアラタをちゃんとした中学校に通わせてもらえているのは、俺自身すごく嬉しいし感謝はしている。
けど、いくら俺が母親にそっくりだからって、あんなに嫌がることはないだろっ…。
アラタは将来あのジジイの会社を継ぐに違いない。
アラタの将来が安泰しているのは嬉しいけど…。
俺から離れて行ってしまうのは無性に寂しい。
どんなに忠告しても、アラタは少しずつ俺から離れて行っているのが分かる。
アラタが完全に離れて行ったら…
俺は1人ぼっちだ。
俺はどうやって生きればいい?
何を糧に生きればいい?―
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