僕らのすれ違い

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「そうかなぁ…。」 シュンとなるアラタ。 「でも、お金が貰えるのは助かるから、ちょくちょく遊びに行きなアラタ。 目一杯利用してやろうぜっ。 あの祖父さんと仲良くなりすぎんなよ。 あいつらは母さんの敵なんだから。」 カツヤは一瞬冷たい目をして言い放った。 「…うんわかった。」 初めて見るカツヤの冷たい顔に戸惑いつつ、アラタは小さく頷いた。 (そんな悪い人じゃないと思うけど…。) カツヤが祖父の虎次郎率いる親戚達を敵対視しているのに反して、アラタは虎次郎に親近感さえ感じていた。 翌日、学校- 「ア~ラタ!おはよ~。」 相変わらずノブヒコはアラタに抱きつく。 今と比べてこの頃のノブヒコはスキンシップが激しかった。 「またお前かよ…。」 もうノブヒコのスキンシップに慣れてきたアラタ。 カッコつけているのかなんだか口まで悪くなって来ていた。
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