カツヤの変化

4/6
前へ
/26ページ
次へ
『分かりました。』 渋々カツヤは承諾した。 『あっ、ちなみにアラタ君が寮に入ったら、君も家を出てってもらうからね。』 『えっ!?』 衝撃だった。 『当然だろ?君は居候のようなものだからね。 もう十分大人なんだから。 自立しなさい。』 『そんなっ…。 それじゃアラタは…。』 『アラタ君は私の会社を継いでもらうつもりだ。 大学に通う場合は私の家に住ませる。 彼は賢いからな。きっと良い経営者になるだろう。 なのでな、今はいいが寮に入ったら君はアラタ君と関わらないで欲しい。 援助金をたっぷり渡してやるから。 分かったかい?』 満面の笑みで聞いてくる虎次郎。 彼はどの親族よりも冷たい鬼の心を持っていた。 放心状態のカツヤ。 (まんまとハメられた! こうなることを予想してここに引っ越させたんだ!!) 『…分かりました…。』 カツヤはそれしか言えなかった。 .
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加