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「おぃカツヤァ~。
お前弟と二人暮らしなんやろぉっ?
お前ん家で注射打ちたいんだけど~。ヒヒッ。
仲間も近所にバレそうでやばいらしいからさ~。ヒヒッ。」
「いいっすよ。」
それから、アラタ達の家には誰かしらヤバそうな顔した男達が入り浸っていた。
「ただぃま…。」
「おっ!アラタ君おかえり~♪
君も注射打つっ?それとも薬舐めるっ?ヒヒヒッ。」
「…ケンジさん。アラタに上げたらぶっ殺しますよ…?」
ケンジを睨むカツヤ。
カツヤが一瞬睨むだけで周りの空気が凍りついた。
「じじっ冗談だよぉ~。
ひっヒヒッ…。」
「アラタ…お前ジジイから金貰っただろ…?
全部出せ。」
怯えるアラタ。恐る恐る財布を出す。
それを取り上げるカツヤ。
「…なんだよこれだけ?
今度はもっと貰って来いよな。」
アラタを見据えるカツヤ。
前の優しかったカツヤはどこにもいなかった。
「…分かった…。」
怯えつつ頷くアラタ。
「じゃあお前は部屋にいってろ。
こっち来んじゃねえぞっ。」
カツヤは乱暴にアラタの背中を押して部屋に入れた。
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