僕らのすれ違い

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葬式が一通り済んだあと、急遽親族会議が行われた。 「…さて、カツヤ君にアラタ君。 君らに会うのは、正直みんな初めてなんだよ。 私らと君らの両親とは、ほぼ絶縁状態にあったのは知ってるよね。 私はこの家の当主である斎藤虎次郎。 君らのお父さんのお父さん。 つまり君らの祖父にあたるよ。 これからよろしくね。」 優しい瞳でカツヤとアラタを見る祖父虎次郎。 「…。」 カツヤは無言のまま正座していた。 アラタはそわそわしながら、カツヤの隣に座っている。 「まぁ、いきなり本題に入る訳だが。 これから君たちはどうしたい?? 君ら家族で住んでいた家は、さすがに君ら2人には広すぎるからね…。 …とりあえず、ハルオ。 お前は一人息子だけだから、今はお前の家にこの2人を住まわせなさい。」 「とっ、父さんちょっと待ってよ!! さすがに男の子2人はキツいって!!」 アラタ達の叔父にあたるハルオはおもむろに嫌がった。 「…僕らは…、2人でアパートに住みます。 なので、援助などは一切いりません。」 カツヤは、親戚全員を睨んで言い放った。
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