19人が本棚に入れています
本棚に追加
葬式が一通り済んだあと、急遽親族会議が行われた。
「…さて、カツヤ君にアラタ君。
君らに会うのは、正直みんな初めてなんだよ。
私らと君らの両親とは、ほぼ絶縁状態にあったのは知ってるよね。
私はこの家の当主である斎藤虎次郎。
君らのお父さんのお父さん。
つまり君らの祖父にあたるよ。
これからよろしくね。」
優しい瞳でカツヤとアラタを見る祖父虎次郎。
「…。」
カツヤは無言のまま正座していた。
アラタはそわそわしながら、カツヤの隣に座っている。
「まぁ、いきなり本題に入る訳だが。
これから君たちはどうしたい??
君ら家族で住んでいた家は、さすがに君ら2人には広すぎるからね…。
…とりあえず、ハルオ。
お前は一人息子だけだから、今はお前の家にこの2人を住まわせなさい。」
「とっ、父さんちょっと待ってよ!!
さすがに男の子2人はキツいって!!」
アラタ達の叔父にあたるハルオはおもむろに嫌がった。
「…僕らは…、2人でアパートに住みます。
なので、援助などは一切いりません。」
カツヤは、親戚全員を睨んで言い放った。
最初のコメントを投稿しよう!