僕らのすれ違い

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重い沈黙の中、虎次郎がやっと口を開いた。 「…わかった。 じゃあ、私が経営しているアパートがあるから、そこに二人で住みなさい。 家賃や光熱費はいらないからね。 その代わりアラタ君は、アパートの近くにある私立の中学校に転校しなさい。 君が通っている中学校はアパートからかなり離れているんでね。 その中学校の学費も、すべて私が払ってあげるよ。 その分二人の生活費は、カツヤ君頼むよ。」 虎次郎はじっとカツヤを見つめる。 「…全部僕がどうにかするんで、ほっといて下さい。」 目をそらして意固地になるカツヤ。 「今からアパート探すのは大変だろう。 それに君はまだ未成年だ。 カツヤ君が成人になって、尚且つ金銭的にも余裕が出来たら探しなさい。」 ニコッと微笑む虎次郎。 「…わかりました…。」 渋々カツヤは承諾した。
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