悪魔狩-topaz-

日常

青年と少女の生活の拠点となっている教会にはまだ明かりがついている。
｢おかえり、ｾｲｸﾘｰﾄﾞ、ﾚｲﾝ｣
迎えられたのは、明るい茶色の髪と黄水晶(ﾄﾊﾟｰｽﾞ)のような虹彩(目)の青年、ｾｲｸﾘｰﾄﾞと、長い金髪をﾋﾟﾝｸのﾍｱﾊﾞﾝﾄﾞで留めた、碧色の虹彩(目)の少女、ﾚｲﾝだ。
迎えたのは、ｳｨﾆﾌﾚｯﾄﾞ。長めの銀髪と、魔力が強い者特有の赤紫色の虹彩(目)をした、色っぽい女性だ。
｢ただいま｣
｢今夜のﾃﾞｰﾄはどうだった？｣
ｳｨﾆﾌﾚｯﾄﾞの言葉にﾚｲﾝは唇を尖らせた。
｢もぅ、ﾃﾞｰﾄだなんて。そんな風にﾛﾏﾝﾁｯｸなものじゃないって、知ってるくせに｣
｢それなら、今度、オレがﾃﾞｰﾄしてやろうか？｣
無造作な赤髪の青年が話しに入ってきた。歳はｾｲｸﾘｰﾄﾞより少し上、虹彩(目)は鳶色、といったかんじの容姿だ。
｢えー、ｾﾞｵﾝとのﾃﾞｰﾄなんていらないー。ｾｲｸ兄さんかｳﾙﾌ姉さんとがいい｣
｢振られたわね｣
ｳｨﾆﾌﾚｯﾄﾞがくすくすと笑う。
そんなやり取りを見てから、ｾｲｸﾘｰﾄﾞがｾﾞｵﾝに声をかけた。
｢ｾﾞｵﾝ、何しに来たの？｣
｢何って、手伝いに来たに決まってるだろ｣
傭兵や冒険者として生活していたｾﾞｵﾝは、怪我をして教会の前で倒れていた所を助けられた。そして、その戦闘能力を買われて、ときどき悪魔、不死者の浄化を手伝っている。