白の章

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充は30歳 文恵は今年38歳になる。 8才も年下の男とほの暗いホテルの一室で抱き合うなど 充と知り合って1年たった今でも どこか他人事のように思う。 充は文恵が描く年下の男を見事に裏切る男だ。傲慢と自信の微妙な間な話し方 気持ちをストレートに何の飾り気もなく放ち 自分の土俵には誰もあげない冷徹さ そんな充に反発を感じながらも肌を合わせる自分に文恵は敗北感を感じる。 毎回 次は会わないと思いながらも 1ヶ月後くらいには 充の携帯ナンバーを押す自分も容易に文恵は想像できた。
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