都市伝説

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  「ただいまー」 慌ただしく靴を脱ぎ捨て 台所へと真っすぐ向かう少女 彼女の名は三咲 清水三咲(しみずみさき) 「お母さん 今日ね  算数のテストで80点とったんだよ」 「あら 凄いじゃない 頑張ったわね」 「ねっ 頑張ったでしょ だから・・」 「ダメよ 三咲はすぐそればっかり」 「ええー だって  欲しいんだもん コスメキット」 「お父さんと約束したでしょ  100点とるまではいけません」 「もうっ お母さんのケチっ」 「それよりお風呂洗ってちょうだい  約束だったでしょ!」 「あとでー 遊んでくるー」 そう言って台所にランドセルをおいて また慌ただしく出て行った 「まったくあの子は・・」 三咲は小学6年生の女の子 行動を見てるとまるで男の子 なのに妙におませで すぐに大人の女性のマネをしたがった 先日も毎日のお風呂掃除を条件に 携帯をおねだり 父親は誰しも娘には弱いらしい すぐに買い与えてしまった 結局約束も守られないまま 「まったく誰に似たのかしら」 そう言いながら いつも掃除をしているのは母親だった  
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