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その人は笑い続ける。
ある意味もう笑いのプロであろう。
何年も笑い続けているので体は痩せ細り皮膚はカラカラに渇いてしまった。
口内も既に収縮しているのであろう。
その人が笑うとかたかた骨の音がする。
それでもその人は笑い続ける。
理由など、誰も知らない。
訪ねてきた男
やあ、君が噂の笑う死体か。
思ったより貧相だね。
もしかして生前から可哀想な顔をしていたのかい?
・・・おっと、怒らないでくれよ?
僕は君に興味を持ってわざわざ来たんだから。
・・・あ、ばれた?
あ、うん、そう、実はさ、村の人達が騒音公害だって言っててさ・・・うん、分かってる分かってる君自身は何にも悪くないよね。
だから僕に君を引き取ってくれだって。
まあ、それは嫌だよね。
幾ら僕が死体と会話出来るからって死体の意志を尊重しなくちゃね。
じゃ、役たたずはとっとと退散するよ。
・・・君の目的が果たされると良いね。
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