第一幕 来たれ、 新人狩人!

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「あ、っと、新人募集の話を聞いて来たんですけど……」 そう言うと、鎧を身に着けた女性はああ、と頷き、 「よく来てくれたな。随分前に募集を始めたんだが、全く人が来なくてな。少しばかり不安になっていたんだ」 女性は快活に笑いながらそう言った。   「さて、と。立ち話もなンだし、あたしの家に来ないかい?大したもてなしは出来ないけど、こんな道端よりはマシさ」 ニっ、と笑って腰に手を当てる。   特に断る理由も無いので、その申し出を受け、彼女に促されるまま歩いて行く。 村と呼べる範囲が狭い為、すぐに目的の家に着いた。 新しく立ったばかりなのだろう、木材があまり劣化しておらず、ドアも何の抵抗も無く開く。 そうして中に入る。   「我が家へようこそ」 芝居掛かった動作で腕を広げて彼女は言った。   見たところ、普通と言える内装だった。 窓は一つ。突っ張り棒を置いて閉まらないようにするタイプの窓だ。 右側に、そんなに大きくない板のような簡単なベッドがあり、シーツが掛かっている。今が繁殖期の真っただ中だからだろう、その上に布団らしい物も無い。 ベッドの隣りには、胴程までの高さの本棚がある。上から二段目まではしっかりと本が詰まっているが、それ以降はスカスカだ。 ここまでは建ったばかりの家にそれなりに相応しい物だが、一つだけ異質な気配を放つ物があった。 部屋の左側、その一画を半ば占拠するような形で大きな箱が置いてあった。 色は銅。宝箱の様な箱は蓋を開いており、中にある何かが見えている。 それは何かの柄だった。何かは知らないが、こんな大きな箱が必要な程の代物なのだろうか。 下には一枚、皮が敷かれている。ずれた時に床が痛まない為にだろう。  
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