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「お嬢さま。お屋敷に到着いたしました。」
「そう。ご苦労様」
私が生まれる前から屋敷に使えていたらしい運転手が馬車のドアをあけ、出てきた私に深々と一礼し出迎えた。
「…。」
チラリと男の顔を盗み見るが、やはり無表情で考えていることが読めなかった。
「あなた、とりあえず私の部屋に来なさい。
話たいことがあるの。」
「?…はい。」
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私の部屋のティーテーブルに男と向かい合わせの形で座らせる
「あなた、確か名前が無いっていってたのよね」
「はい。」
「そう。私が名前を決めてもいいのかしら?」
「はい、なんなりと。」
「そうね…ワトソン。ワトソンでいいかしら。」
「構いません。」
「なら、ワトソン。これからは何もしなくていいわ。あなたの好きなことを好きなだけしてちょうだい。」
「…は?」
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