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the law of the classroom…thereafter
三年後…冬
すでに、待ち合わせの時間は過ぎていた。
髪を二つに結った少女は、しきりに時計を見ている。
そこへ…待ち人来たる。
バイクに乗った男は、ヘルメットをとって長い髪をかきあげた。
ケリィ
「悪りぃ!高速飛ばしてきたけど、遅れた」
ミサ
「どんだけ遅れてくるんですか?」
駐車場にバイクを停め、電車に乗りこむ。
ミサ
「今は、何をしてるんですか?」
ケリィ
「ん?バーテンやってるぜ」
ミサ
「ふーん」
ケリィ
「まったく、興味ないだろ?」
大した会話もせず、二人は電車を降り…病院に向かう。
そこには、すでに仕事を終えたユイと…レナがいた。
レナ
「久しぶり」
ユイ
「会いたかった!みんな、元気?」
レナは、再び保母さんになった。やはり、好きな仕事をしたいらしい。
ユイは、最新の細胞復元技術で負傷した指を再生させ…看護婦を続けている。今は、婦長という責任ある立場だ。
ちなみに…
ユイ
「じゃ、主人の所へ行きましょう」
ユイは、スシオと結婚した。
大学病院の到着した一行は、地下へと向かうエレベーターへ乗る。
レナ
「エレベーターしかないのか…私、エレベーター苦手なのよね」
地下10階に到着した一行は、鉄製のドアの前に立った。
ドアはアイ・スキャン(眼球で照合し、ドアロックを解除する)で開閉する仕組みのようで、ユイが目をスキャンしてドアを開ける。
部屋の中に入ると…黒タイツが一行の前に現れた!
しかし、それは試験管の中に入った死体。灰にならないように保存液に浸けられている。
ケリィ
「何度見ても慣れないな」
部屋の奥には、白衣を身を纏ったスシオがいた。
スシオ
「やぁ!みんな…久しぶり」
少し髪が薄くなったスシオが、笑顔で一行を出迎えた。その足は再生する事ができなかった為、精密な義足となっている。
スシオに案内され、さらに地下へと続く階段を下りていく…
真っ白な部屋には、スーツ姿のアリィが待っていた。
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