復讐を誓う者

2/3
130人が本棚に入れています
本棚に追加
/185ページ
辺りがすっかり暗くなった頃、町外れの路地を二人の男が歩いている。 「それにしてもよぉ…最近物騒だよなぁ…」 「たしかに…例の辻斬りの犯人まだ捕まってないんだろう?まったく…警備兵のヤツらもシッカリ働いてほしいもんだ」   「昨日で十二人目だろ…って考えたら恐ろしくなってきた。早く帰ろうぜ」 そんな話をしながら早足で歩いていると、前方から一人の男が歩いてくるのが見えた。 「おぅ!そこのアンタ。一人で歩いてると辻斬りに狙われるぞ」   「………」 愛想よく声をかけたつもりだが返事がない。 「どうした?具合でも悪いのか?」 そう言いながら一人が男の肩に手をかける。 手をかけられた男は今になって男たちに気付いたようで、ゆっくり二人の方に目線だけ動かし…
/185ページ

最初のコメントを投稿しよう!