『あの世への道』

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そういえば、 花畑の夢を見た事あったな… 凄く綺麗な黄色一色の花畑の夢 近くに寄ってみるとタンポポの 花畑だったっけ。 花畑の中央に真っ直ぐな 一本の細い道があって… 気が付いたら、いつの間にか 私は一人でその細い道を歩いてた 歩いている途中で なんだか足元が気になる 気持ちは 『早く向こう側へ行かなくちゃ』 と思っているのに… なぜか足元が気になって              仕方がない 道の真ん中辺りで一度             立ち止まり ソーッと自分の足元を見たんだ 『!?』 歩いてた道は… 土ではなく渦を巻いてる 真っ黒な深い深い海のようだった 見ているうちに足元から 何か強い力で… 真っ黒な海の底へ引きずられ 吸い込まれて行く感じがした 急に怖くなった私は振り返り 来た道を走っていた 『あれは何だったのか?』 もう一度見渡すと… 最初に見た光景と変わりなく 黄色い綺麗なタンポポの花畑が 静かに風になびいて揺れていた 細い道も向こう側まで伸びていた もし、あの時、立ち止まらずに 向こうまで歩いていたら…… 今の私は存在しなかったのかもしれない…。 あまりにもリアルな夢だったから 今でも忘れられないでいる。
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