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『あの世への道』
3歳くらいの時に大人の薬を
舐めてしまったことがある
今じゃ珍しくもないカプセルの薬
当時は三角に折った紙に粉薬が
入ってたのが多かった気がする
病気で寝たきりの
曾爺ちゃんが居て
ベッドの脇には背の低い棚があり
いつもは置いてないカプセルの薬
この日はあったんだ。
小さな私はカプセルが珍しくて
『これって何だろう?』
抑えきれない好奇心でイッパイ
パカッと開けてみたら…
いろんな色のツブツブが
棚の上に、こぼれ落ちた
『美味しそう…。』
『どんな味がするんだろう?』
小ちゃな人差し指に押し付けて
何度も舐めてみた
『苦い…変な味💦』
自分はここまでしか覚えてない
大きくなってから聞いたんだけど
私が居ないのに気付いた 曾婆ちゃんが
部屋中を探し回り
見つけた時には
『お前は寝たきりの曾爺ちゃんの ベッドの下でフックらフックら 虫の息してたんだと。もう少し で死なせてしまうところだった らしい。』
と婆ちゃんが教えてくれた
私…薬を舐めて死にかけてた…。
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