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「お父っ、お母が悪いねんで!?
引っ越しなんもっとはよ言えや!てか引っ越しの相談すらされてないんやけど!!」
「仕方ないやん。眞宥にビックサプライズしよう思ってたんやからー」
「ΝΟサプライズ!!」
即否定するとひどい!お母悲しいわ、と眞宥の母の眞樹はあからさまに悲しげな表情を作った。
はっきり言って本当にこんなサプライズはいらない。
「祐恭さーん!まっひーがイジメる!しくしく…」
「しくしくって口で言うもんとちゃうやろ…。つか、まっひーってなんやねん」
新婚夫婦のようなラブラブっぷりに眞宥はうんざりとしながら目を逸らす。
眞樹はパタパタと祐恭に駆け寄りわざとらしい泣き真似をした。
「こら、まっひー。母さんをイジメるんじゃない」
……アンタもかい。
「誰がまっひーじゃコラァア!!デズニーランドのネズミと名前かぶるやないけ!!」
「ーえ
怒るとこそこなん?」
日曜日の朝からこんな会話を繰り広げる騒がしい大塚一家だった。
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