あなどれない生徒

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教室に戻るとすでに中の良い友達同士で固まり、お昼を食べ始めていた。   「いた!木下さんも一緒に食べよう」   桃花は教室の端っこにいた4人グループの所へ未来を一緒に連れて行く。     「桃花、おそーい。先食べちゃってたよ」   「ごっめーん!すっごい購買が混んでたの。木下さんも一緒にいい?」   「ああ、いいよ!木下さんもココ座って食べよ」   「うん、ありがとう」   桃花も加わり5人の話しはヒートアップしていく。転校してきたばかりの未来は当然着いていけない。   はぁ…。食べる時くらい静かに出来ないの?つか口の中に物を入れたまま喋るな。汚いな。   「ほんと木下さんって無口だね。そんなに大人しいと存在感なくなるよー」     女子生徒の1人が茶化し気味に未来に言った。それに合わせるかのように周りの友達も「そうだよー」と笑っている。   「2つの事を同時にやるの苦手で。みんなは凄い」   「うっわー!誉められちゃったんですけどぉー」   「マジうけるし」   いや、ウケないから。   「つか、ほんと木下さんの髪長いねー。ほら、あれみたい……」   「市松人形?」   「そう、それ!!」   「当たりぃー。おめでとう!」   「…ありがとう」   いや、嬉しくないから。   「そろそろ午後の用意しよう。次は体育だし」   「やっべ!桃花が言わなきゃ忘れてた。着替え行こ」   全員は急いで片付けを済ませ更衣室へと急いだ。
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