あなどれない生徒

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「それじゃ今から1と7の試合を始める」   「俺、ジャンプする!」   「おー、拓海(タクミ)行ってこい!」   先生がボールを天高く上げると、落下に合わせて拓海と相手が飛び上がった。拓海の方がやや高く、ボールを光の方へ弾く。   男子が一斉に走り出した。未来も走ろうとしたが既に男子陣はゴールを決め、相手ボールになっていた。     光るが此方に戻りながら声をかける。   「ディフェンスだから戻って」     言われなくてもルールくらい分かってるよ。     未来がちょうどリングの辺りに来ると、相手チームの男子がドリブルで突進してきた。男子は相手が女という事もあり余裕の表情。     うざい。甘く見ないで。     未来は躊躇する事なく相手チームの男子へと向かった。   未来の横を男子が通り過ぎた。だがその手にはボールの姿はない。     そして反対のゴールからバシュっという音がなった。未来が決めたのだ。周りが一瞬静かになる。   「……どうなったの?」   「分かんない。…でも木下さんが決めたんだよ…」   コートの外で試合を見ていた女子は未来の思わぬプレーに呆気に取られていた。
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