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「今日はゆっくり寝よう♪」
稔麿は夕焼けに染まる空を見ながら言った。
加夜が答えようとしたとき、下から叫び声に近い声が聞こえてきた。
「とし~まろぉ!!!俺だぁ!!高杉だぁ!!」
稔麿はギョッとした顔で下を見た。
加夜は何ともない顔で座って鏡の前に座っていた。
「高杉・・・アイツ。」
そう言ってる間に障子がスパッと開けられた。
そこには髪を短く切り、質素な作りの着流しを来て腰には刀を指していた。
「よぅ!久しぶりだな!」
「誰だ。コイツ。」
加夜は稔麿を見ずに聞いた。
稔麿はため息をつきながら答えた。
「攘夷派の高杉晋作だ。長州藩のな・・・」
「ふ~ん。」
加夜は気に止めないで又毒を調合しはじめた。
「ねぇ、彼女は誰??…結構怖いことをしてるけど。・・・!!まさか」
「そう♪まさかだよ♪」
「お前は夜の弧蝶!!」
久しぶりにその名で呼ばれ、反応に遅れたが、一応高杉の方に振り向いた。
「・・・なにか??」
「稔麿・・・お前任務失敗か??」
稔麿は高杉の方に振り向いた。
「そうだね。・・・だから何???」
高杉は加夜の方に振り向いた。
加夜も高杉を睨み付けた。
「お前が私の暗殺を企てたのか??」
「あぁ。・・・そうだ。」
「何故??」
高杉は稔麿をチラリと見てから話し始めた。
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