第弐章━━出発━━

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「今日はゆっくり寝よう♪」 稔麿は夕焼けに染まる空を見ながら言った。 加夜が答えようとしたとき、下から叫び声に近い声が聞こえてきた。 「とし~まろぉ!!!俺だぁ!!高杉だぁ!!」 稔麿はギョッとした顔で下を見た。 加夜は何ともない顔で座って鏡の前に座っていた。 「高杉・・・アイツ。」 そう言ってる間に障子がスパッと開けられた。 そこには髪を短く切り、質素な作りの着流しを来て腰には刀を指していた。 「よぅ!久しぶりだな!」 「誰だ。コイツ。」 加夜は稔麿を見ずに聞いた。 稔麿はため息をつきながら答えた。 「攘夷派の高杉晋作だ。長州藩のな・・・」 「ふ~ん。」 加夜は気に止めないで又毒を調合しはじめた。 「ねぇ、彼女は誰??…結構怖いことをしてるけど。・・・!!まさか」 「そう♪まさかだよ♪」 「お前は夜の弧蝶!!」 久しぶりにその名で呼ばれ、反応に遅れたが、一応高杉の方に振り向いた。 「・・・なにか??」 「稔麿・・・お前任務失敗か??」 稔麿は高杉の方に振り向いた。 「そうだね。・・・だから何???」 高杉は加夜の方に振り向いた。 加夜も高杉を睨み付けた。 「お前が私の暗殺を企てたのか??」 「あぁ。・・・そうだ。」 「何故??」 高杉は稔麿をチラリと見てから話し始めた。 .
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