2154人が本棚に入れています
本棚に追加
まるで加夜の暗殺を取り消せとでも言ってるようだった。
高杉はそんな稔麿を見てあきれた顔をして答えた。
「その代わりこいつにも任務をこなしてもらう。それが条件だ。・・・名前は何て言う?」
「神涛加夜(カンナミカヤ)…」
加夜は自分の苗字をいうのが嫌いだった。
「神涛!?…あの神涛か!?」
「神涛という名が他にありますか??」
またか、とため息をつきながら答えた加夜に対し、稔麿高杉は顔を輝かせていた。
「そうだなぁ、今は情報がたくさんほしい。…しかし忍を向こうに送り出すと逆にバレてしまう。だから、加夜、お前新撰組に入隊してこい!!」
加夜は高杉を見た。
「は!?正気か??」
「あぁ。神涛と言えば良い。…ところで神涛の中でお前の位はどこだ?」
加夜は面倒くさそうに答えた。
「…皇藍」
高杉は驚いた顔をしていた。
稔麿は何かもわからないらしい…
「皇藍のお前がどうして此処に?」
加夜は当たり前のように答えた。
「ただの家出だ。」
稔麿は腹をかかえて笑っていた。
「君らしいやぁ♪」
加夜はそっぽを向いた。
高杉は顎に手を添えてうなっていた。
最初のコメントを投稿しよう!