第弐章━━出発━━

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「…しかしだな、跡継ぎはどうなっている??」 「私だ。」 当たり前のように答えた加夜に対し未だに笑い転げている稔麿。 ここで軽く説明しよう!!! 神涛というのは忍の中でも最も優秀な一族で、他の一族をも従えるほど。 位もきちんと決められていた。 男女差別はなかったため男でも女でも跡継ぎとなることが可能。 そして跡継ぎとなる者の位は"皇藍"(オウラン)という位。 いわば組頭である。 まだ他にも位がありますが簡単に言うとこんなものです。 (決め方とか他の位が気になって下さった方はコメントやメールをお待ちしております。) 「…そんなことはわかっている!!何故跡継ぎの皇藍が此処にいるのだ!!」 高杉はイライラして加夜を怒鳴った。 加夜は初め驚きさえしたがそれは一瞬であり加夜はしれっと答える。 「家出だと言ってる。馬鹿者。」 最後に"馬鹿者"呼ばわりする始末だった。 「…ということは刺客や忍逹が君を捉えにくると言うことだよね??」 急に真剣な顔をして聞いてきた稔麿に加夜は頷いた。 高杉は稔麿を見据えていた。 「その刺客や忍逹を殺してもいいわけ??」 「構わん。ただし、お前に刀を向けて来た場合だけだ。」 高杉は口笛を鳴らして驚く。 稔麿は口角をあげて笑った。 「さすが皇藍だなぁ♪歯向かう者は切り捨てて良し…か♪仲間で良かった~」 安心しているのかどうかわからない表情に高杉は不気味に笑っていただけだった。 .
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