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「稔麿…甘味が欲しい。」
「あるじゃん。……そこ。」
稔麿が指で指していた。
加夜は甘いものが好きなのに空き家から出なかったために、あまり食べていなかった。
「これ……何?」
「餡蜜じゃん♪知らないの?」
加夜は少し顔を赤らめて口に運んでいった。
一口食べてから加夜は瞳を輝かせていた。
稔麿はその光景を見て、"かわい♪"と心の中で呟いていた。
「どう?」
「美味しい。」
稔麿はニッコリ笑って加夜の頭に手をのせて撫でるようにくしゃくしゃにした。
加夜の髪型はさらさらストレートヘアなので直ぐに元に戻った。
「フン…子供扱いするな。」
加夜は少し拗ねていた。
「子供扱い??…まさか。……俺さ、加夜のこと好きなんだ。」
加夜は急な告白に顔ごと稔麿に向けた。
稔麿も女には慣れているがこういうことは初めてなため、顔を赤らめて加夜を見ていた。
「本気…か??」
稔麿は静かに頷いた。
加夜はゴクリと唾を飲み込んだ。
「………」
押し黙っている加夜に痺れを切らした稔麿は加夜に詰め寄った。
「加夜、俺のこと嫌い??」
………もぅ、早く答えくれないと
耐えきれないよ……??
もしかしたら知らない間に
襲っているかもよ………??
「嫌いじゃ…ない。」
「好き?」
加夜は首を下に垂らした。
頷いたのだった。
加夜は下に向いたままだった。
顔が真っ赤ななっていたのは言うまでもない…………
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