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「マサ。」
放課後。
帰ろうとしてたら、誰かがオレを呼んだ。
女子の声。
女子って何でオレのこと“マサ”って呼ぶんだ?
オレは黙って振り返る。
「これ、南野先生から。」
幼なじみの相沢由衣(アイザワ ユイ)だった。
由衣とは幼稚園からの仲良しさん。
家も結構近く。
唯一、由衣が女子の中でまぁまぁ喋れる奴。
『何それ?』
「宿題だよ。」
『やっといて。オレわかんないし。』
オレは再び前を向いて、チャリの元へ歩く。
「だめだよ!ちゃんとしなよっ!」
由衣は小走りでオレの元へ来る。
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