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【誰?】
はぁ!?
ガーン。
誰?って…。
アド登録したハズじゃん!
もしかして削除された?
【マサルです(;_;)】
送信。
何で誰だかわかんねーんだよ…。
オレは携帯を開けたまま置く。
ふと一本の髪が目につく。
明らかにオレのじゃない、長い髪。
茶色とか、黒とか。
染まってるとこは茶色いし、黒いとこは黒い。
これは…。
由衣の髪だ…。
オレのベッドで寝てた時のだ…。
もう、この部屋に由衣が入ることは多分ない。
勝手に片付けられることもない。
ホッとしたい。
なのに。
なんか心の中はスッキリしない。
オレはその髪をつまんで。
ごみ箱に捨てる。
バイバイ。
オレの初彼女。
そのとき。
携帯が鳴った。
『おっ、栞里。』
思わず呟いてしまう。
そして、急いでメールを開く。
【ごめん。マサだったの。《自分》て表示されてたからわかんなかったよ。赤外線するなら自分の名前、ちゃんとしといて。でもメールありがと。今、数学。そうだ、由衣ちゃんとなんかあったの?】
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