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  「高校行けないよ?いいの?」 『んな大袈裟な。三年になってからで良いじゃん。』 「良くないっ!ハイこれ。あたしはちゃんと渡したからね。」   由衣はサッとオレのチャリのカゴにプリントを突っ込んだ。   『いらねーし…。』   と思ったら、由衣はもうスタスタと自分のチャリのところへ行って、カバンをカゴに入れてた。 チラッと目が合う。   「何?いっつもあたしに押し付けてんだから、これからは自分でやんなさいよ。」   ちょっとキツめに言って、由衣はチャリに跨がり、スィーッと行ってしまった。  宿題…。 ウザー…。 ンなもんオレが分かると思ってんのか? 国語担当南野(42)男💢 そして由衣💢   オレはくしゃっとプリントを丸めて、カバンに押し込んだ。   持っては帰るけど…。 多分やらない。 高校かあ…。 行くとは思うけど。 まだハッキリしないし。 こんなプリント一枚やったくらいで、人生左右されないっつーの。   オレは勢いよくチャリを漕ぎ出した。       .
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