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それは太陽がギラついて、アスファルトは燃えるように熱くなり、人はワイシャツ一枚で高層ビル外に繰り出すような日。
こんな時に元気なのは、この時ばかりとしつこく鳴きつづける蝉と、暑さ知らずの小さな子供ぐらいなもんだ。
……
…
「ほら見ろ!母さんが買ってくれたんだ!」
「俺だって新しいおもちゃ買ってもらったもんね~」
小学校2年生の頃。
子供ってのはやたら新しい物が流行ったりして、すぐにそれを自慢したがる。
子供だから仕方ない。
でも僕は例外だった。
「吉崎はなんか無いのかよ~」
「……別に無い」
いや、それは正しくないな。自慢する物が無かった僕は、例外にならざるしかなかったんだ。
「なんだつまんない奴」
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