de de cat

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いつだったかはわかりません。 あるときでした。 惑星に、三角の輪がかかりました。 はるかかなたにぽつんと見える、茶色い惑星にかかった輪とはまったく形の異なる輪でした。 ねこは、どうしたらいいのかわかりませんでした。 それまでこんなものを見たことがなかったからです。 自分の惑星にかかったからには、自分がどうにかしなければならないとねこは考えましたが、果たしてそんな大役が自分に務まるでしょうか? そんなねこの思惑をよそに、惑星の周りをゆっくりと回る銀色の輪は、どこからかの光を受け継いで時々まぶしく輝きました。 あんまりきれいな曲線だったので、ねこは目をそらせず、飽きもせずその光を見つめ続けました。 ピアノに触ることすら忘れました。 .
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