雨と彼女

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「雨…やんできましたね」 『本間やな』 もうすぐ 学校。 「あ、校門見えてきました。 ここで良いです。」 “おろしてください”と言わんばかり、慎一の制服の裾を引っ張る美智。 『……おぉ。』 慎一は自転車から降り、 美智に渡した。 「お互いずぶ濡れですね--!!」 美智は笑った。 『せやな ……ってゆうかお前、何で俺をチャリに乗っけてん? 一人で行っとたら濡れんで済んだんとちゃう?』 ――今日、 さっき、 初めて会ったはずなのに、何で――? 慎一はそう思っていた。
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