ぷろろーぐ

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 ブルーの空にマッチしたピンク色の桜の木。  舞う花びらは新しい学びやに向かう新参者を激励しているかのようではないか。  そう、今は春。  春夏秋冬の巡りの初め。  新しい生活に期待する若者たちがもっとも多い時期。  そして、今日もある私立高等学校の入学式が行われる。  早朝の公園に入学式が楽しみで早く来過ぎた少年が。  「学校やだな」  違った。  少年の名は神無月円。  彼に学校を嫌がる理由などないばず、多少、根暗な部分があるけど、人柄の良さから誰にでも好かれやすい。  勉強も普通にできるし、運動にも問題はない。  しかし、彼には他の人とは全く違う問題があったのだ。
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