⚾練習試合⚾

28/34

783人が本棚に入れています
本棚に追加
/379ページ
只見 「…」 只見が静かにキャッチャーのサインに頷いた。   西浦キャッチャー 「【変化球で翻弄してやるぞ】」 ミットを構えるキャッチャー。只見がモーションに入った。     只見 「プッ‼」 【ビヒュッ‼】   サイドスローからボールが放られた。 外角低めのボールだ。   宮間 「【クハハハハハッ‼】」 躊躇なく振りに行く宮間。   その時、ボールが突然軌道変化をし内に食い込んできた。外角低めのボールからストライクに入るスライダーだ。   只見 「っし‼」   宮間 「【スライダー‼‼‼】」 グッと宮間の腰が止まった。そのまま強引にタイミングを合わせながらバットを振り抜く。   只見 「なっ⁉⁉⁉⁉⁉」   宮間 「おりゃああっ‼」 【ガギィン‼‼‼】 鈍い音が響いた。 バットの先端部分で捕らえたボールはライト前に落ちた。        龍二 「力で持っていったぞ」 龍二の頬を一筋の汗が伝う。    雅和 「アレだけ大振りなのにタイミング合わせてたからな…」雅和も考え深そうに頬杖をついた。 今のスイングがクリーンヒットしてたらと考えるだけでゾッとする。       只見 「【力任せだな…】」   サインを確認すると背中越しにファーストランナーの宮間を見る只見。
/379ページ

最初のコメントを投稿しよう!

783人が本棚に入れています
本棚に追加