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【スパァン‼】
ストレートが真ん中高めに決まった。
審判もコールする。
道
「【浮いてる…】」
道は今のコースを良く確認しながらバットを構えた。
その後、2・3・4球目とボールが高めに外れて、
1ストライク 3ボール。
只見
「っふぅ…」
深く息を吸う只見。
ロジンをつけると一塁、二塁双方のランナーを警戒しながら第5球目を投げた。
【ビシュッ‼】
ど真ん中のストレート。
ストライクを取りにきた球だ。道はそれを思い切り叩いた。
【カキィィィン‼‼‼】
乾いた金属音が響く。
只見
「っ⁉⁉⁉⁉」
ジャストミートしたボールは瞬く間にセンター前へ抜けていった。
慌ててタイムをとる西浦ナイン。
マウンドにナインたちが集まっていった。
ノーアウト満塁となり、打席には四番・二年生の街馬を迎える。
二年とは思えない風貌、そして恵まれた体格。
188cmと大柄な体が持つパワーは県内屈指である。
和幸
「アレが街馬か…」
信一
「いかにもって顔してますね…風格って言うんですか?」
光
「とりあえず見てみようよ」
ちょうどタイムも終わった。改めて街馬が打席に入る。
街馬
「しゃす‼」
一礼すると足下を慣らしながら右打席に入った。
バットを持つ左手をピンッと伸ばしながら大きく回して肩の高さで止めると狙いを定めるようにしてバットを構えた。
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