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両校がベンチ前に並んだ。
物々しい雰囲気を醸し出している。
審判
「…ふぅ」
四種審判がグラウンドに現れた。一塁、二塁、三塁、そして主審がゆっくりとホームベースの手前に並ぶと一呼吸おいて主審が手を高々とあげた。
主審
「集合ぉっ‼‼‼」
主審の声と同時に両校が一斉に駆け出す。
龍二
「いくぞオラァ‼‼‼」
山城一同
「おぉっ‼‼‼」
薮田
「くぞぉっ‼‼」
桜ヶ丘一同
「っしゃあ‼‼‼」
両校がホームベースを中心に整列した。
主審
「これより山城高校vs村上桜ヶ丘高校の練習試合を始めます、プレイボール‼‼‼‼」
両校
「お願いしまっす‼‼‼」
清々しい声が響いた。
村上桜ヶ丘ナインが守備についた。マウンドにはエースの薮田が上がっている。
バッターボックスは一番・キャッチャーの雅和。
雅和
「っし…」
バッティンググローブをはめ直すと眼鏡をクイッと上げながらバッターボックスに入る。
薮田
「ふん…」
ほくそ笑むマウンド上の薮田はロジンを軽くつけるとモーションに入った。
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