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「猿飛…見つけたぞ」
「え、うそ…なんでここに居んの!?」
【追いかけられて】
俺様は猿飛佐助。真田十勇士の一人であり長でもある。
今日は奥州に偵察しにきて、今の所動く気配がないことが分かったからお館様に文を書いて俺様の鴉ちゃんに渡して飛ばしたの。
そしたらさー、後ろから足音が聞こえるの。
何だろと思って振り向いたら…
竜の右目がこっちに向かって走ってきてんの!
すごい形相で!
何か分かんないけど、逃げなきゃって俺様の第六感が感じた気がした。
だから、今は逃げてます!!必死で
「ちょっ、なんで!?え!?」
「さるーとびぃ!」
さっき鴉を飛ばしたから、今の俺様は走らなきゃこの状況から逃れられない。
「なんで追いかけてくんのー!!」
「これが追いかけずにいられるか!」
「なんでだよ!」
「久しぶりなんだぞ!何ヵ月会ってないと思ってんだ!」
「ひーふーみー…て会う約束してないよ!?」
「俺が直々に会いにいってるからな。前会ったのは6ヶ月前だな。夜寝てる時に」
「おめーはストーカーか!!つかなんで俺様気配に気付かないわけー!?」
広い草原のなか、佐助は逃げながら叫んだ。
その後ろには小十郎が追っかけて来ている。「…あれ、この構図おかしくない?なんで右目の旦那がすぐ後ろに居んの!?」
「愛の力だ」
「なわけねーだろ!?あほか!仮にも俺様忍だよ!?なんで追いつかれそうなんだよー!!」
いやだー!、と叫ぶ。
この状況が変わるわけでもなく。
「良いから抱き着かせろや!さるとびぃ!」
「誰でも良いからこの変態から助けてー!!」
そう叫びながらも誰も助けてくれないと佐助自身すら分かっていた。
end
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