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「ぐっ――い、あっ!!」
あまりの激痛に頭を抱えて床に転がる。
落ちて転がっていくガラス玉を右手でしっかりと捕まえ、残った手で左のこめかみを押さえる。
「う――あっ」
痛みの中心は左のこめかみ。
そこを中心に何かが根をはっていくような痛みが頭蓋のなかにまで達している。
「く―ふっ」
あまりの痛みに泣きそうになりながらも体を丸め、奥歯を噛み締めて必死に痛みに耐える。
どれぐらいの間そうしていただろうか。そのうち、だんだんと痛みは引いていった。
気分的には一時間以上痛みに耐えていた気がするが、実際は数分間の間だったのだろう。
だが、疲れ切ってそれを確認する気もおきない。
未だに乱れている息を整えながらベッドへと足を運び、そのまま倒れこんで俺は気を失った。
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