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雪子さんの店は駅前の店が密集してる地帯の奥にあるちょっと寂れた骨董品屋だ。
雪子さんの店までの道はややこしく入り組んでるため、地元の者でも知ってる者は少ない。
そのためか、客はご年配のお得意様が数人と魔術の関係者がこれまた数人という実に寂しいことになっている。
思えば、あの店は見た目からしてかなり怪しいというか異様な雰囲気を出している。
わかりやすく言うならばおばけ屋敷っぽいというか、店の奥に魔界に通じる門があったり魔女の大釜があったりしそうな感じ。いや、これじゃわかりにくいか。
まあ、とにかく、半年前の自分はよくあの店を見つけた上に中に入れたもんだと思う。
何しろあの時は魔術を習うことで頭がいっぱいだったからなぁ。むしろ店の異様な雰囲気を見て、ここに違いない!!って大喜びしてたし。
まあ、その数分後には魔術師には絶対なれないってバッサリ切り捨てられたんだけど…。
その代わりに魔鍛冶師なんてものの道を与えられて、正直よくわかんないけど魔術の世界に関われるならなんでもいいとか思って弟子入りした俺は本当にどうかしてる。どうかしてるのだが、その決断は正しかったと感じてる今の俺もどうかしてるのだろうか?
そんなことを考えながら走っていたら、ちょうどバス停にバスが止まるのが見えた。
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