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「君の涙は俺の理性を決壊させるんだ。」
そういうと車を止めた。
「もう、食事どころじゃないな。俺の家に行こうか。いいね?」
泣きながらうなずく。
それからは優しくなでられて、五十嵐の家に着くまで泣いていた。
五十嵐の家に着くとあまり生活感のない広いリビングのソファーに座った。
「何か飲むかい?」
「いかないでください。」
それを制して五十嵐の服をつかむ。
転属しないでくださいという訳ではない。ただいて欲しかった。
「理子……君は何か勘違いをしていないか?」
「……?」
意味が分からず顔を上げると五十嵐の口づけが落ちてきた。
「俺が、君がいなくて我慢できるとでも?だから別れるとでも思った?」
瞳、鼻、唇と落ちて深く口付ける。
「俺は、これでも結構長く理子を思ってるんだ。」
意味が分からず目をあけた。
「でも、京は……格好いいし……」
「俺と別れたい?」
ふるふると首を振る。
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