milkchocolate

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その噂を聞いた日、五十嵐が中隊長室から出てきたのに偶然でくわした。 少しハッとした表情。でも、あまり気にしていなかった。 * 時は二月。 バレンタインをどうしますか?と中隊の後輩に持ちかけられたのは、二日の日だった。 「中隊って言っても多いですものね。」 背の高いWACは、今は私服を着ているため間違っても自衛官に見えない。 「聞いてます?理子先輩。」 後輩の綾瀬に呼ばれて理子ははっと顔を上げる。今日は後輩と買い物にきているのだ。土曜と言うこともあって店は大変な賑わいを見せていた。一通り買い物を済ませると、近くのカフェに入った。丁度昼食時で、ついでにご飯にしようと言うことになり今に至る。 「うん、どうしようか?」 綾瀬がいうのは中隊の全員へのバレンタインチョコのことだ。毎年恒例となっている。
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