milkchocolate

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*** 次の週の木曜。 小隊の休憩所で、くつろいでいると有坂曹長が歩いてきた。幹部候補生の有坂は、襟に桜のバッチが付いているから一目瞭然だ。 「おつかれっす~。」 ついこの間まで、三曹だった人だ。五十嵐と同級生で、いろいろと相談できる唯一人でもある。 「お疲れさまです。」 「お、濱名、いいところに。」 ちょいちょいと手招きされたのをみて外に出た。 「なんですか?」 「悪いお知らせ聞きたい?」 「聞きたくないですけど、聞きます……。」 たくらみがある顔の有坂に少しいやそうな顔をして答える。 「うわぁ、かわいくねぇ。」 「元々です。で、なんです?」 笑うと、耳打ちをしてきた。 「どうも、あいつ転属らしいぞ。」 簡潔に言われたそれを理解するのは簡単だった。あいつとは、つまり五十嵐の事で、転属とはつまりこの中隊からいなくなるってことだ。 「へぇ~。」
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