~忠義の気持ち~

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俺には幼なじみがおる。 ずっと一緒にいて俺のことようわかってくれるやつ。 心配性で泣き虫なくせに人一倍しっかりしとる。 俺と違うてアイツは何でも包み隠さず話してくる。 高校卒業するまではお互いに近くにいた存在やったけど俺は仕事が徐々に忙しくなりアイツはアイツで専門学校で授業やら実習やらバイトやらで忙しくなりほぼ毎日顔を合わせていた日常が減っていった。 それでもアイツは毎日のように『学校でこんな授業があった』とか『実習は書き物が沢山あって毎日寝れない日があって辛くてヘコんでる』と報告メールをくれた。 せやけど俺は元からメール打つの苦手やし返事もろくに返さなくなった。 そしたらいつの間にかアイツは一人暮らしするようになってた。 俺には報告はなかった。 何だかんだで必要最低のメールしかしなくなり、それすらもなくなり、もう何ヶ月も連絡取り合うこともなくなったときたまには実家に帰ろうと思いアイツにメールした。 したらエラーで返ってきよった。 電話してみたら 『この番号は現在使われておりません』 という機械的なアナウンスが流れた。
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