(´・ω・`)は笑いたいようです

3/10
前へ
/12ページ
次へ
(><)「どーも。担当医のワカンナインデスです。ショボンさん貴方は車に撥ねられて3日間昏睡状態だったんです」   確かに撥ねられた気がしなくも無い。 が、体はいたって正常だ。 気になるところは見当たらない。   (´・ω・`)「へー実感が無いな。特に痛いところもないし。すぐにでも退院できるのでしょうか?」   (><)「それがーそのー……ごにょごにょ」   医者が言葉を濁す。 なんだ?言い出しにくいことがあるのか?   (´・ω・`)「はっきり言ってください。何か異常があるんですか?」   (><)「ショボンさん。笑ってもらえますか?」   (´・ω・`)「はい?」   何なんだこの医者は? 質問に答えることなく笑えだなんて。   (><)「そうすれば分かってもらえるとおもいますぅ」   (´・ω・`)「笑えって……あれ?」   (><)「笑え…ますか?」   (´・ω・`)「笑え…ないです。」   (><)「ほんとですか?」   (´・ω・`)「はい…残念ながら。」   声を出すことはおろか、微笑を浮かべることすら出来ない。 そうか、さっきから感じていた違和感はこれか。 僕は【笑い】を失ってしまったんだ。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加