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僕とクーは付き合っている。
だが体の関係を持っているわけでもないし
キスはおろか手すら繋いだ事も無い。
純愛なんて立派なものではない、なんとなく踏み込むことが出来ないだけだ。
僕…そしておそらく彼女も。
それでも僕たちは付き合っている。
川゚-゚)「今更だが退院おめでとう」
(´・ω・`)「あぁありがとう。
重大な欠陥が残っているがね」
川゚-゚)「そこでだ。君に言わなければならないことがある」
(´・ω・`)「なんだい?」
相変わらず読めない顔だ。
端正な顔を少しも動かすことなく淡々としゃべる。
しかし次に言う言葉は予測済みだ。
川゚-゚)「私と結婚してくれるか?」
(´・ω・`)「仕方な…え?」
驚いた。予想は大はずれだ。
てっきり別れ話をされるとばかり思ってた。
(´・ω・`)「結婚?」
川゚-゚)「あぁ」
(´・ω・`)「なんでこのタイミング?」
川゚-゚)「遅かれ早かれ言うつもりだったんだ。
今回みたいなことで告白される前に死なれても困るからな。」
(´・ω・`)「なるほどね。でも僕は笑えなくなってるよ?」
クーとなら結婚しても構わない。
むしろしたいくらいだ。
しかし今の僕完全ではない。
笑が欠如しているのだ。
川゚-゚)「手術すればいいんじゃないか」
(´・ω・`)「治るかわかんないし死の可能性もあるんだが」
川゚-゚)「君は私を置いて逝くつもりなのかい?」
さすが僕が惚れた女性だ。
清清しい程真っ直ぐだ。
(´・ω・`)「君には敵わないな。」
僕は手術をする事を決めた。
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