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「あ~、あの時の変態さんでしたか♪」
「変態じゃねぇし!!」
「だって、あの状況からして変態さんとしか…じゃあ、何なんですか?」
じと目で軽く睨み付けるそいつは、麻の布をしっかり握りしめる。
いや、別にもう捲んねぇし…
「見りゃ分かんだろ?眩い金の髪と世の物とは思えぬ美しい新緑の瞳…魔界のプリンス、デューク=ハルシオン様だ」
「へぇ、プリンスって事は、デュークさんは王子様なんですねぇ♪」
「まあ、王族ではねぇがな」
「そうですか。あ、私は…」
「サラッと流すな!つっこめよそこは!!」
「何ですか?もう…。改めてまして、私はメイレン=トルバドゥール。旅の吟遊詩人です。」
お構いなしに自己紹介しやがった…
「じゃあ、自己紹介も済みましたし、もういいですか?」
言って俺様の返事も待たずに先へ進み出すメイレン。
ちょと待てぇい!!
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