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どこまで俺様をコケにする気だこの女…
「待てよ。どこ行く気だ?」
「この先をずっと行った先にあるらしい遺跡ですよ。私は他人の冒険話や伝承の他に、自分の旅も題材にしますから…」
「へぇ…遺跡、ねぇ…」
こっちの方角って事は、俺様達(魔界)側の遺跡だろうな。
「道、知ってんのか?」
「いいえ?行くのは初めてなので…デュークさんご存じなんですか?」
「おぉ、知ってんぜ?」
「じゃあ、道案内して下さい♪」
やなこった…て言ってやろうかとも思ったんだが、一発喰らった礼もまだだし、もうちょい付きまとってやろう。
そう決めてから、意地の悪い笑みを浮かべ
「良いけど、俺様のナビは高くつくぜ?」
「今の話忘れて下さい。さようなら。」
「えぇ―!!?」
スッパリキッパリ言い捨てて、足を速めたメイレンを慌てて追う俺様…
ったく何だこの女、扱い辛い…;
「じょ、冗談だよ、金はとらねぇから…」
「本当ですか!?じゃあ、宜しくお願いします♪」
「…;」
斯くして、人間の少女と悪魔の男の長くなる付き合いが始まったのでした。
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