翡翠の君

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翡翠の君

古時計が終止符を    私のてふが噂をする   紅い瞳は色褪せて 蒼い思いは色燃ゆる   君にすべてこの拳突き上げた    小鳥を唄わす羽根はもう尽きた    はやく    はやく      この瞳に この唇に この掌に      あなたのぬくもりを今はやく    翡翠の君を    解き放ち    自由になった暁に    私に    永遠と云う名の口づけを    私のてふは呟く    君に逢いに行きなさいと    そうしないと    あなたは    やがて朽ち果てる、と   
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