神様やって来る -プロローグ-

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ミーン…ミーン ジジジジ   「…暑い…」   季節は8月、夏真っ只中。 一歩外に出たら汗をかくような、そんな季節である。   そんな中、せっせと自転車をこぐ少女が1人。   少女の名前は、柴田 陸。   一見華奢な彼女が汗を吹き出し、一生懸命に自転車をこぐ仕草に、通行人は思わず目をそらした。   「…あぁ―!!もうちょっとでタイムセールが終わっちゃうじゃないの―っ!」   陸の目的は家から少し離れたスーパーのタイムセール、ただそれだけである。   こんな中わざわざなんのために…と聞かれたら、陸は胸をはって答えるだろう。   節約のため、と。   「…ハァ…ハァ…やっと…着いた…」   息を切らしスーパーに入ると、そこにはおばさんの集団。   が、陸はそんなことお構いなしにその集団に入っていった。   「たまごたまごたまごたまごたまご―!」   「にくにくにくにくにくにく―!!」  
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