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「おじさんって言われると思ってたから安心したよ。家が近いから仲良くなったら会えそうだね。」
(今すぐ会いたい)
思いが口から零れそうになっていたが、今の自分の状態を思い出し会いたいという言葉を飲み込み、曖昧に返事をした。
「そのうちだね。いろいろお互いを知らないとじゃない?」
「そうだね。じゃあ次に電話で話すまで聞きたいことを3つ以上考えておこうか。」
(また話せる!)
嬉しさを表に出さないようにわかったと言って電話を切った。
その日の夜は久しぶりに自分を傷つけず、胸の奥に生まれた温もりを感じながらゆっくりと寝ることができた。
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