一年目 初夏その1

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しばらくの沈黙の後、彼はゆっくりと話し始めた。   「はっきり言ってびっくりした。 俺のまわりにはそんな仕事してる奴なんていなかったからね。 俺以外の男と直接電話したりしてるなら多分仲良くできない。 だから俺以外の男とは電話したり会ったりしないって約束してくれないか?」   どう返事をしたらいいのか迷っていたが、仕事以外で男の人と電話したり会ったりしないことを約束し、さらに私から一つの提案をした。   「仲良くしてくれるなら、一度会って話してみようよ。 私、あなたに会いたいよ。」   口から心臓が飛び出すくらい緊張しながら言ったことがすんなり受け入れられ、近々会うことにした。
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